旧門脇小学校震災遺構調査・基本設計プロポーザル 優先交渉権者
宮城県石巻市
観察棟(増築) S造 地上3階
特別教室棟(改修) RC造 地上3階 体育館棟(改修) S造 平屋
敷地面積:12,728.41m2 建築面積:2,032.33m2 延床面積:2,999.61m2
共同設計:鈴木弘人設計事務所
設計協力:she

東日本大震災(2011年)により被災した遺構と展示施設をどのように設計できるだろうか.
石巻市立門脇小学校の本校舎は津波による浸水と火災両方の被害を残す唯一の建物とされる. 解体から全体保存までさまざまな意見がある中で,市は左右の一部を解体した上で保存することを決定した. この本校舎を遺構とし,他の建物を展示館として改修した施設である.
ここでは本校舎を中心としつつ建物の内部と外部を往復しながら,遺物や展示ボード,被災者の声,外部の風景などにさまざまな距離で接しながら空間体験を重ねることで,多様な視点から震災について理解し考えることができる場となるように設計した.
震災遺構を共有し未来へ向けて解放すること.敷地全体から個々の展示物までが,織り込まれ重なり合ったポリフォニックな場となり,過去,現在から未来に繋がる新たな場となることを願っている.

Kadonowaki Elementary School Ruins 石巻市震災遺構門脇小学校